2013年01月06日

ハッピーバースデイのその前に

誕生日をきくのは難しい。なぜ難しいのか。
たぶんきく動機が問題なのだ。
下手をすれば祝う約束をするのと同じになる。

約束は義務ではないかもしれないけれど、なんだか変だ。
約束をした時点で、半分くらい
お祝いが済んでしまうような気がする。
誕生日の当日を忘れて恨まれたりしたら全く割に合わない。

しかしながら、やはりきいておかない限りは祝えないわけで……。
ジレンマとはこれのことであろう。

こんなときたとえば、僕は全然勉強したことがないけれど、
星占いという手はどうだろうか。

「誕生日で占いたい」が建前で「誕生日をききたい」が本音。
祝う義理が発生しない。
ちゃんと誕生日にハッピーバースデイを言えるというわけ。

考えてみると、これは占いの応用ではなく、基本かもしれない。
そう、たとえば――実はデタラメを言うのだとしても、
相手の手に触れたいとき、手相を見るという形式を借りたら、
……男らしくありません。

あなたの誕生日はいつですか?
posted by みずすまし at 00:17| Comment(0) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

種のない手品の作り方

 1。手品の種を用意する。
 2。よく耕した畑に撒く。
 3。水をやる。
 4。芽が出る。
 5。薬品で処理して、大切に育てる。
 6。花が咲く。
 7。手品の実が生る。
 8。種なし手品の種を採取する。
 9。適当な時期に撒く。
10。手品が収穫できるまで育てる。

二度の受粉にはふつうの手品の花粉を使う。
ぶどうに類する手品の場合は薬品が違うし、
7で完成してるはずなので気をつけること。

posted by みずすまし at 00:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 詩と断片 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

お風呂

お湯は
夜になると
排水口からやってきて
お風呂場を
一杯にする

天井の空気を吸って潜り
窓を開けると
そこには
子供の頃作った
雪だるまがあって――

あっ と思った途端に
ぼくは湯冷めしていた
なぜか頭に洗面器をかぶって
窓の外から
誰もいない
お風呂場を覗いていた
posted by みずすまし at 00:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 詩と断片 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

あのころは石ころ

恋しくて 小石をたべすぎたせいだと思う
気づいたら ぼくは石ころで
あの子に蹴とばされて
どこかのどぶに突っこんだあとだった

ああ もったいないけど しかたがないから
さよなら(と言ったつもりのぼくの口から)
代わりに ざらざら小石がこぼれて――
魔法がとけて ほんとうにさよなら

おかしくっておかしくって お腹がいっぱいになるように
こいしくってこいしくって 石ころになってた あのころ

posted by みずすまし at 00:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 詩と断片 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

さらあらい

さかなはあらわない
あさからさらあらい
なかなかかわかない
あたまがあがらない

なかまはだまさない
さわやかさらあらい
からだがまがらない
たなからかなだらい

さらだはなまやさい
さらがかさならない
ばななはたたかない

わがなはさらあらい
かたなはかざさない
ささやかなたたかい


posted by みずすまし at 00:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 詩と断片 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

空想十九秒



法廷求刑重労働
強盗逃亡鍾乳洞
包丁押収銃刀法
迷宮望郷大騒動



早朝清掃弓道場
窮鳥救命表彰状
焼酎醸造工場長
明朝盲腸小往生
posted by みずすまし at 00:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 詩と断片 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

大きくなったら

働き者になる 足が棒になる 筋肉痛になる
横になる 大の字になる
邪魔になる 行方不明になる ずぶぬれになる
腹の足しになる 金持になる へべれけになる
かなりの量になる 手遅れになる
夢中になる 病みつきになる 鬼にも蛇にもなる
おしゃかになる いい薬になる トラウマになる

頼りになる 友達になる
早く人間になる 自由になる 幸せになる
胸がいっぱいになる
年頃になる 人を好きになる 恋人になる 綺麗になる
またひとつ大人になる
なるようになる 上から読んでも下から読んでも同じになる
目が点になる

ご覧になる お分かりになる いい気持になる
顔が真っ赤になる ぼくは小さくなる

posted by みずすまし at 00:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 詩と断片 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

背中

おたがいが 背中を見ている

この世には背中しかないんだ! 
と僕が言うと
そうよ背中しかないのよ! 
と応える声がした

振り向くと 
そこは一面 僕の背中
posted by みずすまし at 00:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 詩と断片 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

みっつの願い

ひとつめの願いごとで 私を賢くしてください
残りのふたつは それから考えたいのです

みっつめの願いごとは 私をもとに戻してください
ふたつめの願いごとを忘れたいのです
posted by みずすまし at 00:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 詩と断片 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ミゾ

ミゾは
へだてるためにあるのではありません

そこにみずをながすために
あるのです
posted by みずすまし at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 詩と断片 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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